菜の花とのらぼう菜はこの時期に出回る旬の野菜だ。同じナバナの仲間で調理方法もほぼ同じ。だけど、味は微妙に違う。
全国区の菜の花に対して、のらぼう菜は東京近郊のローカル野菜だ。産地は東京の多摩地域と埼玉の飯能周辺に限られる。まさに地場産野菜だ。歴史は古く、江戸期にはつくられていたらしい。
両方とも、おひたしが定番だけど自分は浅漬けにすることが多い。多少保存が利くのでちょこちょこと食べるのに都合がいいし、そのままパスタに入れてもいける。どちらもおいしいので違いはあまり意識していなかった。けど、ふと思った。味はどう違うのか?
そこで同じように浅漬けにして食べ比べてみたら、かなり印象が違っていた。
菜の花は、ちょっとくせがある。ほろ苦さとともに辛味も感じた。なるほど、辛子和えが合うわけだ。

のらぼう菜は、くせがなく食べやすい。悪く言えば単調。でも、ほんのりと甘みを感じる。

味の好みに限れば、菜の花の方かな。だけど、のらぼう菜の方がおいしいと、ずっと思っていた。その原因はおそらく、ボリューム感だろう。柄が太いのに柔らかく、がっつり食べられる。やっぱ、〝質より量〟が重要だ。
ただし、どちらもおいしいことに違いはない。迷うことなく両方食えばよい。出回る時期が菜の花がやや早く、重なる時期は長くない。だから、そのときあるものを食えばいい。問題はない。