海で岩山に登った

投稿者: | 2025年9月22日
海で岩山に登った

シークリフを登ったわけではなく、石の話だ。

糸魚川の通称「勝山海岸」の端には見事な岩場がある。気にはなっていたけど、石を探しながら歩くとなかなか進まない。前回ははるか手前で敗退した。ひすいが一つでも見つかれば気合も入るのだが現実は厳しい。今回は時間に余裕があったのでたどり着いた。登ることが目的じゃなくて、石探しのおまけだ。ひすいが全く見つからず探しつかれたので岩場で気分転換したということ。

海辺の岩場。しっかりした花崗岩だ
海辺の岩場。しっかりした花崗岩だ

岩場はしっかりした花崗岩で高さは15メートルくらい。中央の凹角は被っている。もちろんボルトはないがナチュプロは効きそうだ。手前に小さな岩峰があり、こちらは傾斜が緩く簡単に登れた。ボルダーも遊べる。でも海が荒れると危ないしアプローチも不便なので、登りにくる物好きはいないだろう。

山ヤはすぐ高いところに登りたがる
山ヤはすぐ高いところに登りたがる
反対側はちょっと急傾斜
反対側はちょっと急傾斜
被っているがホールドはたくさんあった
被っているがホールドはたくさんあった

さて、今回の本題はフォッサマグナミュージアム(FMM)での鑑定結果だ。そのために糸魚川まで行ったのだから。安倍川と静岡の海岸の石を、それぞれ5個ずつ見てもらうため、9月20日と21日の2日に分けて通った。

安倍川の石は全てロディン岩となった。

安倍川の石は全てロディン岩と鑑定された
安倍川の石は全てロディン岩と鑑定された

学芸員さんは安倍川にロディン岩があるということを確認した上で、「全部同じ種類の石だと思います。ロディン岩でしょう。ヒスイにしては透明感がない」という結論だった。かなり丹念に探した上でこれしかないと思う石を厳選してきたので、ちょっと納得できないところもある。だけど、「透明感がない」という指摘は自分も気になっていた点だった。新しい産地での探索は、そんなに簡単にはいかないということか。少し違ったアプローチも考えてみる必要があるかもしれない。

海岸の石の方はそれなりの手応えがあった。こちらは、それなりの標本をそろえたつもりだ。鉱物専門の学芸員さんも一目見て「おっ」と声を上げた。だけど結論は「ヒスイを含む岩石」だった。

海岸の石は「ヒスイを含む岩石」だった
海岸の石は「ヒスイを含む岩石」だった

当該海岸の石は学芸員さんもいくつか手に入れて分析をしたという。「そしたら100%のヒスイではなくロディン岩が混じっていた」そうだ。ちょっと疑問を示した石もあったが「比重は全て3.1以上です」と伝えたら、「じゃ、みんな同じでしょう。比重3以上ならひすいかロディン岩しかありませんから」となった。

よっし、これで堂々と「静岡の海岸でひすい(を含む岩石)が採れる」と公言できる。ようやく目的の一つが達成できた。

ただ、気になる話も聞いた。これらのひすい(を含む岩石)がどこからきたのかということだ。近くの河川にひすいがないことははっきりしている。海岸の整備に運び込まれた土砂に含まれていたのではないかというのだ。

確かに、東田子の浦付近や沼川新放水路では工事が行われているし、第2放水路付近も重機が入った跡がある。もし、外部から持ち込まれた土砂にひすいが入っていたとしたら、それはどこからきたのかが問題だ。学芸員さんも「そうですよね」と笑っていた。しかし、その確率は低いと考える。

ひすいが土砂に含まれていたとしても、その割合は0.001%以下だろう。そうでなければ積み込む以前に見つかっているだろう。例えば100トン全てが海に投入されたとしても、含まれるひすいは1キロ程度だ。当地にあるひすいの量は、そんなもんじゃない。それに投入された場所がピンポイントならば、ひすいの採れるエリアがかなり広いことと矛盾する。したがって、外部からひすいが持ち込まれた可能性は低いと思う。

青海から糸魚川まで、えちごトキめき鉄道では珍しい電車にまたまた乗れた。いつもは観光急行なので青海には停まらないことが多いけど、夕方の時間帯は停車してくれた。糸魚川からは急行になり、ヘッドマークも付いた。ここから先は大人の事情で各駅停車とはいかないわけだ。

青海から糸魚川まで乗った電車。糸魚川からは「急行」になり、ヘッドマークも付いた
糸魚川からは「急行」になり、ヘッドマークも付いた

電車なのに真ん中の車両は空調が効いてなかった。でも、1区間だし、検札にきた車掌から「乗車記念証」カードがもらえたので納得した。

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