「ひすい探しは晴れた日がよい」といわれている。光が反射して水中のひすいが光って見えるかららしい。経験ないから本当かどうかはわからんけど。ただし、それは糸魚川周辺での話。有名産地ではない静岡の海岸では、陸で十分に見つけられる。
そうはいっても、波がこない場所の石は乾いてどれも白っぽく、違いがわかりにくい。ぬれると黒くなる石が多いので、いつもは波打ち際で探している。ならば、雨の日はチャンスではないか? と考えた。
真夏は晴れの日が多く、なかなか機会が訪れなかったけど8月11日はしっかり、「雨時々曇り」の予報だった。

現地に着くと曇りだった。しかも、風が強く波は高め。波しぶきが高く舞い上がっていたのでカッパを着た。石は少し乾き気味だったけど、雨がぱらつくと、あたり一面が黒くなった。おお、期待通りだ。波打ち際でなくとも、白っぽいひすいがひときわ目立つ。探しやすくなったのは想定通りだ。

しかし、見つけやすくなっても、採集には不向きな面もあった。ぬれたままだと石の質感がわかりにくい。水分を拭き取って観察するのが雨で難しくなった。ルーペでの観察を含め、さまざまな細かい作業がやりにくい。ちょっと見通しが甘かった。

それでも、ひすいが簡単に見つかると気分がいい。ただ、持ち帰るほどの質の物はなかった。その代わり、ひすい以外のサンプルをいくつか拾った。緑色のメノウや玄武岩、変はんれい岩などだ。結局、集めたのは黒っぽい石が多かった。だったら、雨じゃなくてもよかったかもしれない。だけど、重要なのは「雨の日はチャンス仮説」が証明できたことだから、よしとしよう。

「20〜30メートルに一つくらいは見つかります」。フォッサマグナミュージアムの学芸員さんには、そう伝えていた。なのに先週は、海岸がほとんど砂浜になっていた。石が激減し焦った。でも、今回はいつも通りに見つかったのでほっとした。
きれいな石を拾い上げたら、以前リリースしたひすいだった。ちゃんと戻ってくるんだと安心した。大きくなってなかったのは、ちょっと残念だった。
石シリーズ拝読しております。糸魚川に行きたくなりました。拾う趣味はありませんが、フォッサマグナの地帯には興味津々です。黒姫山とか海谷山峡パークとか行ってみたいですね。
糸魚川は、新幹線ができて近くなりました。フォッサマグナミュージアムの展示は充実しているし、ジオパーク関連の観光にも力を入れているのでフィールドも面白そうですよ。ただし、ひすいは見つかりません。私は4戦4敗です。