これまで採った山菜の特徴や味などの印象を書き留めてみました。
イヌドウナ

これまで食した中で最も美味しい山菜の一つ。葉っぱの形に特徴がある。新芽や葉脈が紫色のものや葉柄のヒレが目立たないものなど変種が多い。
山菜らしい独特の風味が特徴。雪が深い地域でしかお目に掛かれないのが残念なところ。長野では「ウドブキ」と呼ばれ人気があり、急傾斜地に採りに行って死亡する事故も起きている。気持ちはよくわかる。
柄は中空で、かなり太くなっても柔らかい。食べごろの1株が大きいのもうれしい。
タマブキ

イヌドウナの代用品として探し当てた山菜。サイクリング中に偶然見つけて、似てるから食べられそうだと採ってきて佃煮にした。独特の風味があり、そこそこ美味しい。イヌドウナと同じコウモリソウ属なので納得。ただし、コウモリソウ属の全てが食べられるわけではない。
アクが強いのでアク抜きは入念にする必要がある。近場で採れるので遠出しなくて済むのはありがたい。イヌドウナと比べると柄が細くボリュームに欠けるのが難点。でも、代用品だと思えば十分だ。
モミジガサ(シドケ)

イヌドウナと優劣つけがたい山菜で、切れ込みの深いモミジのような葉が特徴でわかりやすい。これもコウモリソウ属。
こちらは近場の山にもある。沢沿いの林地に出ていることが多いが、手ごろな大きさに育ったものは、なかなか見つからない。
以前、三峰ボルダーのアプローチで偶然見つけた。しかし、その後は道路工事の影響で林床の様子がすっかり変わっていて見つけられなかった。山菜の生育条件はデリケートなものなのだと改めて感じた。
ヤブレガサという山菜もあるが、全くの別種。味も別物。
タラの芽

「山菜の女王」とか言われているらしいけど、そこまで美味しいものかは疑問。ボリュームがあるので天ぷらが一番合うようだ。ホクホクした食感が新鮮だけど、風味はそれほどでもない。それでも、やっぱり見つけるとうれしい。
タラの木の新芽で、日当たりのよい伐採地などにある。必ず一番芽を採るのがお約束。しかし、一番人気の山菜なので、登山道わきの目につく場所はあらかた取り尽くされていることが多い。
ハリギリ

トゲトゲの枝はタラの芽っぽいが、どちらかというとコシアブラの方が形も味も似ている。沢沿いの日当たりの良い場所に生えていることが多い。
アクが非常に強いといわれているが、芽の伸び具合にもよるようだ。天ぷらでいただくのが一番。ただし、揚げすぎると風味が飛んでしまう。
タラの芽同様、一番芽を摘むのがお約束。あまり細い木だと樹勢が弱って枯れてしまうこともあり、反省している。
クサソテツ(コゴミ)

日当たりの良い場所に群生していて、鮮やかな緑色で新芽にワタがないなどわかりやすい。アクもクセもなく万人に好まれる山菜。逆に言えば特徴がない。
下ごしらえが簡単で、おひたし、酢味噌和え、味噌汁の実、天ぷらとなんでもいけるのはありがたい。
1株から採るのは2、3本に留めておく。まとまって出ていることが多く、たくさん採りすぎて始末に困ることがある。
キヨタキシダ(赤コゴミ)

コゴミのように若い葉が鮮緑色でワタがない。違いは株立ちせず1本ずつバラバラに出ることと柄が赤いこと。それで、「赤コゴミ」「イッポンコゴミ」などと呼ばれる。
レアな山菜とされているので、奥武蔵の探索でまとまって生えているのを見つけた時は動揺した。味はコゴミほどあっさりしていないが、あまり変わらない気がする。美味しい食べ方を研究中。
ヤブカンゾウ

田んぼの畦などに密集している雑草で、さっとゆでて酢味噌和えにするのが一般的。味は可もなく不可もなしといったところ。
実は苦い思い出がある。初めて食べたのは和賀仙人で野宿した時。2時間後に腹がくだり、夜通しキジ打ちをした。翌年、確認のためにもう一度試したが、やはり当たった。ただ、他の所で採ったものは全て、なんともなかった。体を張って調べた結果、不十分な加熱が原因だろうということになった。比較対象実験で実証する必要がある。被験者を募集中。
オオバギボウシ(ウルイ)

観賞用に栽培されるほどなので、どこにでもある雑草の一種。だけど、量が採れる場所はなかなかない。葉っぱが開かない新芽を湯がいて酢味噌和えが標準的な食べ方だろう。少しヌルッとした食感が特徴。
高尾山のかすみ台展望台付近の石垣にみっしりと生えていた。あれを採ったらヒンシュクもんだろうな。いや、国定公園の第1種特別地域だから捕まる可能性もある。
栽培物は別種かと思うほど茎が太い。野生じゃあり得ないと思ったら和賀仙人で見つけた。でも、味は同じだった。
フキノトウ

雪解けと同時に出てくる。これを見ると「スキーの季節は終わった」と悲しくなる。見向きもしない地方もあるが、フキ(ばっけ)味噌にするのがポピュラーだろう。アク抜きしても、とにかく苦い。何度も失敗して、嫌という程その苦さを味わった。
毎年スキーの時期に泊まる長野県小谷村の宿で両手に抱えきれないほどもらったことがあった。家にあった味噌全部使ってフキ味噌を作ったけど、自分で食べる勇気がなく友人にあげた。感想は聞かないことにした。
セリ

春の香りがする山菜。毎年、セリご飯でいただいている。でも、山で採ることはなく、お店で買うこともない。ベランダのメダカ水槽にたくさん生えているから、それで十分。
栽培は超簡単で、「自家製ハーブ」だと自慢できる。でも、夏になると伸びすぎてうっとおしいし、アブラムシがつきやすいのが難点。
ミツバ

お店で売っているのと同じもの。でも天然物とは香りも大きさも比べ物にならない。味噌汁にパラパラっと入れるだけで十分幸せになれる。
「ミツバに似てるけど違うよね」と言いながら通り過ぎていく人もいるけど見分け方は簡単。食べればミツバの味と香りがするから、すぐわかる。
とはいうものの野イチゴの葉っぱを間違えて採ってきて食べる寸前に気付いたこともあった。欲に目がくらむと失敗する。