半マストとカラビナの相性

投稿者: | 2021年10月6日
半マストとカラビナの相性

縦走リーダーの訓練プログラムに半マスト結び(ムンターヒッチ、イタリアンヒッチ)による確保を入れることになった。半マストは応用範囲の広い技術だが、ロープの太さやカラビナの形に左右される。

自分の道具なら何が適切か知っているが、何分にも古い。今時のビナはどうなのか、さっぱりわからない。洋ナシ型なら大丈夫だと思うけど、どこが優れているのか説明できる自信がなかったのでいろいろと試してみた。

今回テストしたカラビナ。上段左と中央は洋ナシ型、右はD型。下段の右端は変形D型、残りはオーバル
テストしたカラビナ。上段左と中央は洋ナシ型、右はD型。下段の右端は変形D型、残りはオーバル

10.5ミリロープでテスト

使用したロープは10.5ミリ。使い古して毛羽立ってます。悪条件にはぴったりだ。

ブラックダイヤモンド オーバル

オーバル

オーバル型 かなり重いが流れないことはない。方向を切り替えはカックンとなり力がいる

ブラックダイヤモンド オーバルワイヤー

オーバルワイヤー

オーバル型 ややきつめだが流れる、切り替えは引っかかるときがある

ペツル オーケー

オーケー

オーバル型 少し重い。切り替えはよっこらしょっとなる

ペツル エーエムディ

エーエムディ

D型 よく流れる。切り替えも比較的スムーズ。操作感はオーバル型と洋ナシ型の中間

ペツル アタッシュ

アタッシュ

洋ナシ型 よく流れる。ストレスなく切り替えられた

ブラックダイヤモンド ロックロック

ロックロック

洋ナシ型 よく流れる。ストレスなく方向を切り替えられた

ペツル ジン

ジン

変改D型 流れるが重い。特定の方向で必ず引っかかる

ペツル ジン + 8ミリロープ

ジン

変改D型 十分流れる。切り替えで引っかからなくなった

洋ナシ型が無難

変形D型のように内側の曲率半径(R)が小さい(鋭角になっている)ものは引っかかりやすく、大きい方がトラブルは少ない。洋ナシ型は半マストで確保や懸垂するためのカラビナだから、それを使うのが無難だ。

細いロープならオーバル

実際には10.5ミリのロープで半マストを使う機会はほとんどない。クライミングなら器具を使うし、縦走やハイキングなら8ミリ程度の補助ロープ使うからだ。8ミリ以下ならどんなカラビナでも問題ないと考えられる。コンパクトなオーバルの方がいいだろう。リードしないなら安全環付きである必要もない。

とはいっても、カラビナが小さかったりゲート開口部が狭かったりするとロープ操作がしにくい。クライミングで下降器を落としてしまったとき(時々あるんだな、これが)などは、ロープを二重にしても余裕で半マストができる大きめのカラビナがあると重宝する。

おススメの二つ

試した中でのお勧めはブラックダイヤモンドのロックロックとペツルのアタッシュ。

ロックロック(ブラックダイヤモンド)
ロックロック(ブラックダイヤモンド)

ゲート開口幅    24ミリ
重量        86グラム
価格(税込み)   1320円

アタッシュ(ペツル)
アタッシュ(ペツル)

ゲート開口幅    24ミリ
重量        56グラム
価格(税込み)   2640円

ゲート開口幅は同じ

ロックロックの方が一回り大きいが半マストに限れば違いはない。ロックロックは断面が円形なのでロープが引っかかりにくい。アタッシュは肉抜きされているけどエッジ部分は丸みを帯びた作りなのでロープの抵抗は少ない。要となるゲート開口部はカタログ上でも実物でも同じだった。

ロックロックのゲート開口部は24ミリ
ロックロックのゲート開口部は24ミリ
アタッシュのゲート開口部も24ミリ
アタッシュのゲート開口部も24ミリ

大きな違いは重さと価格。軽い方がいいけど高いよね。半マストだけならロックロックで十分。クライミング使用を考えると一長一短がある。

・ロックロックはビナ自体が大きいのでビレイポイントでスリングや機器をたくさん掛けるとき、使い勝手がいい。
・アタッシュの魅力は軽いこと。また、ATCガイドなどを使ったフォローのビレイで、ロープをちょっと繰り出すとき役立つ。

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